SCENARIOS / 何を試すべきか

住宅ローンで試しておきたいシナリオ

変動金利は「いまの返済額」より「この先どうなるか」で決まります。知る → そなえる → 見直すの3ステップで試すと整理しやすくなります。気になる条件はパターンA〜Jに保存し、軸統一でスケールをそろえて見比べてください。

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金利上昇を踏まえて住宅ローンの借り換えの検討や住宅ローン診断を受けたい方は、モゲチェックも選択肢の一つとしてご利用ください。

住宅ローンの見直しはモゲチェック
STEP 1

「上がったら」を知る

金利が上がった世界線で、返済がどこまで膨らみうるか=リスクの大きさを把握します。

月返済額年据置+1%+2〜3%
据置+1%+2〜3%3つの金利シナリオで、毎月返済額がどう推移するか
① 金利は「3本立て」で見る
試す
据置(A)/+1%(B)/+2〜3%(C)の金利シナリオを保存して並べる。
見る
毎月返済額の推移と最大返済額。どこまで上がりうるか振れ幅をつかむ。
月返済額払える上限超過当初+1+2+3%
金利別の毎月返済額が、赤い「払える上限」を超えないか
② 金利ストレステスト(+1/+2/+3%)
試す
当初金利から一気に+1%・+2%・+3%へ上げて比較する。
見る
最大の毎月返済額が上限を超えないか。耐えられる限界金利を探す。
月返済額年×1.25まで×1.25まで本来必要な額未払い利息5年据置0510
5年は据置・上げ幅は1.25倍まで。増えない分(赤)が未払い利息として残る
③ 5年・125%ルール あり/なし
試す
急上昇シナリオのまま、ルールをON/OFFで比較する。
見る
残高推移と最終残高。据え置きの裏で未払い利息が残らないか確認。
※5年・125%ルールは採用しない金融機関もあります(その場合、金利上昇はそのまま毎月返済額に反映)。また、繰り上げ返済(特に返済額軽減型)をした際に、据え置きや1.25倍上限の起点が再計算・リセットされる扱いも金融機関により異なります。詳しくは借入先にご確認ください。
STEP 2

そなえ方を比べる

上昇への打ち手(繰り上げ・固定化)を並べ、効果と「安心料」を見比べます。

期間短縮型同じ月額短縮返済期間(短くなる)
同じ月額月額そのまま・期間が縮む
返済額軽減型元の月額下がった月額返済期間(同じ)
下がった月額期間そのまま・月額が下がる
④ 繰り上げ:期間短縮 と 返済額軽減
試す
同額を「期間短縮」と「返済額軽減」で入れて比べる。
見る
短縮は利息削減が大きい/軽減は毎月の余裕が増える。
⑤ 変動 vs 固定
試す
上昇込みの変動プランと固定プランを別パターンに保存して並べる。
見る
総返済額。固定の「安心料」がいくらかが見える。
STEP 3

条件そのものを見直す

借入額・期間・ボーナス・控除など、前提を1つずつ動かして影響を切り分けます。

頭金を入れるなしあり元金利息
元金利息頭金で借入を減らすと、利息も減る
50年など長期化35年50年元金利息利息
元金利息期間を延ばすと毎月額は下がるが、利息は増える
⑥ 借入額・期間を見直す
試す
頭金で借入を減らす/期間を50年など長期にする。借入が年収の何倍か(目安7倍前後)も意識。
見る
毎月額と利息総額のトレードオフ。長期化は月軽く・総利息は重い。
返済額月毎月ボーナス月
毎月ボーナス月の上乗せ毎月分に、ボーナス月だけ上乗せされる
⑦ ボーナス払い あり/なし
試す
同じ借入で、ボーナス併用と毎月のみを比較する。
見る
毎月額・総返済額。月は楽だがボーナス依存リスクも意識。
実質負担年控除中終了後↑
控除期間中控除終了後実質負担=返済−控除。控除終了後に負担が上がる
⑧ 控除の効果と「終わったあと」
試す
控除あり/なし、控除期間(13年/10年)を入れて比較する。
見る
控除という毎年の戻りが無くなり実質負担が上がる。終了後の負担増を前提に見ておく。
COLUMN / 繰り上げか、運用か

繰り上げ返済は「原則、急がない」

住宅ローンは、個人が借りられるお金の中で最も低金利・最も長期・団信つきという、きわめて有利な借金です。余裕資金で繰り上げ返済をするのは、その有利な借金を自分から手放し、同時に流動性(いつでも使えるお金)と団信の保障まで縮める行為になります。だから、まとまったお金ができても繰り上げを急がず、生活防衛資金を確保したうえで残りは運用に回す——という考え方が近年支持されています。以下は助言ではなく考え方の整理で、運用にはリスクがあり、誰にでも当てはまる正解はありません。

繰り上げ返済で「手放す」もの

低金利・長期の借金

これほど低い金利・長い期間で借りられる機会はほかにありません。完済を急ぐほど、その有利さを早く失います。

流動性(Cash is king)

繰り上げた現金は家の含み資産に変わり、急な出費に使えません。いざ足りなくても低利で借り直すのは困難です。

団信の保障

団信は残高に対する生命保険。残高を減らすと、万一のとき帳消しになる保険の価値も小さくなります。

住宅ローン控除

控除期間中は年末残高の0.7%が減税に。繰り上げで残高が減ると、受けられる控除も減ります。

1. 流動性とライフリスク(手元資金を残す)

繰り上げで手元の現金が減ると、急な出費に備えられなくなります。とくに次のような出費は、いつ来るか読めません。

  • 子どもの教育費(進学・受験)
  • 住まいの修繕・リフォーム
  • 病気・けが・医療費
  • 失業・転職・収入減・独立
  • 親の介護、災害・被災

家に変えた資金は引き出せず、足りなければカードローン等の高金利に頼ることに。「現金は王様(Cash is king)」が基本です。さらに団信は残高に対する保険なので、残高を減らすほど、万一のとき帳消しになる保障も小さくなります(共働き・ペアローンは影響が大きい)。

2. お金の置き場所(運用とコスト)

同じ資金を運用に回した場合の期待リターンを失います(機会損失)。低金利の局面では、長期・分散・積立の運用の期待リターンがローン金利を上回りやすく、複利は早く始めるほど効くので、繰り上げで運用開始を遅らせること自体がコストです。低金利では繰り上げで減る利息も小さく、銀行によっては繰り上げ手数料もかかります。

インフレ局面では、固定的な借金は実質的に目減りします。また変動金利でも(採用行なら)5年・125%ルールで当面の月額急増は抑えられるため、あわてず「本当に上がってから繰り上げる」選択肢を残せます。低利のローンを持ち続ければ、将来の借り換え余地も保てます。なお控除期間中の繰り上げは控除も減らすため、少なくとも控除期間が終わるまで待つ整理がよくされます。

運用 vs 繰り上げ(ざっくり比較)

観点繰り上げ返済運用
リターン△上限あり◎期待は高い(不確実)
流動性×失う(引き出せない)◎保てる(取り崩せる)
確実性◎確実△不確実
税△控除が一部減る○優遇制度あり
団信×保障が減る◎影響なし

それでも繰り上げが妥当になりやすい場面

原則は「急がない」ですが、次の場合は繰り上げの合理性が増します。

繰り上げるなら生活防衛資金は必ず残す。タイプは「期間短縮」が利息削減は大きく、「返済額軽減」は毎月の余裕(流動性)を増やす方向です。

あわせて考えること

結局は、運用か繰り上げか・流動性をどれだけ持つか・リスク許容度・団信や控除の価値・ライフプランの総合で決まります。本ツールで自分の金利を入れ、繰り上げで利息がどれだけ減るかを確かめ、同じ資金を残した場合と並べて考えてみてください。

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